パワードール2 「オーディンの侍女」
1996年、私が初めて原作をやった作品でした。
もう21年前の話ですね。私は24歳でした。
本作だけ「香我美悠」という名義なのですが、
それまでの猿1号やら上崎よーいちやらのイメージが…だったのと
当時のコンプティークはありがたいことに私の記名原稿だらけで
誌面のバランスが悪く、名義を変えたいきさつがあります。
本作は『パワードール2』というPCゲームのコミカライズなのですが、
それまで本作のメディアミックスはこの作品にそぐわない、
いかにもな萌絵だったものですからそれが嫌で、
美大出身の漫画畑ではない方に描いてもらいました。
ですのでセリフからコマ割り、演出に至るまで事細かなシナリオを
私が書いて、それを元に描いてもらっています。
当時の人気は真ん中くらいだったかな、良くもなく悪くもなくでした。
編集部受けはイマイチで、当時の副編集長には文句言われてました。
でも時が経って、インターネットが普及したら匿名掲示板で
意外と褒められてて、評価されてたのは嬉しかったですね。
そのお陰か、のち2008年に発売された
『工画堂スタジオ POWER DoLLS2 Complete BOX』にも収録されています。
ちなみにこの見出しは当時の予告広告で、BOXにも収録されてません。
角川書店『コンプティーク』1996年9月号より。